駄文
生物学の特集を見ていると
進化の過程と言うのは、
プログラムが新しい機能を取り入れ、
肥大化し、今までに無かった機能を持ち
それまで利用できなかったシーンで利用できるようになり
他の生態系で培われたプログラムと相互にやり取りを行ったりする。
こうしたプロセスと非常に似ている。
ある環境の中で生きている生物が
環境の激しい変化や、突然変異により
今までに無かった特徴を持ち
新しい環境で生きていける体に進化する。
時には、他の生物と共生しお互いの長所を
共有する事で、新しい環境に適応できるようにするパターンもある。
既存のコンピュータープログラムが
こうした生態系のエコシステムに近いものを持ったとしたらどうなるだろうか
オブジェクト指向で基本となっている
オブジェクトからインスタンスを生成する流れを
細胞で言う核となるプログラムをベースとし
他の核や、物質を取り込み
その取り込んだ機能を発揮していく。
環境に依存せず、ひたすらに周りにプログラムを取り込み
プログラム同士の破綻を無視し、巨大化を続ける。
恐らくそんなおバカな物が出来上がるのではないだろうか。
コンピュータ上で動く以上
その上で動くプログラムには、初めから一定の制限がかかっている。
ハードウェア仕様の制限、OSの制限、実行権限の制限
ファイルフォーマットや、実行させる言語による制限も入ってくるだろう。
そのような環境の中で、実生物のような生態系を持ったプログラムを
”飼う”事が果たして可能なのか、
そのようなプログラムを作る事が可能なのか
現実味の無い話になりますが
もし、”飼う”事が出来る何かしらの生態系プログラムが完成したとすれば
飼育開始後、OS上にある機能を全て取り込み
自らがOS事態となり、ネットワーク上に進出し
外部のプログラムを取り込み始める
次に、ネットワーク上に存在する機器に自らの複製を
コピーしようとするが、ここで
今までに無い、ハードウェア、OSに遭遇
未知の”環境”に遭遇するわけである。
この未知の環境に、今まで取り込んだプログラムから生まれた
亜種の一部がこの未知の環境で繁殖に成功
そこから、周りのプログラムを取り込み同じように
肥大化を繰り返す。
やがて、ニューロンとシナプスが神経ネットワークを結んでいくかのように
個々の生態系同士が巨大なネットワークを構築し始める。
はたから見れば、ただのウイルスであるこのプログラムを
人は、ウイルス対策ソフトや手動削除での駆除を試みるだろうが
膨大な亜種が随時生まれ続ける、このプログラムを
HDDのフォーマット以外に完全に消し去るすべは無く
中途半端に駆除や、削除を行うと
残った亜種が、耐性ウイルスの如く新たに繁殖と亜種の生成を繰り返す。
世界中のコンピューターの1割がこのプログラムに侵され
膨大な量の通信パケットが飛び交い、ネットワークが飽和状態となり
通信そのものが出来ない状態へと向かい始める。
この段階で、通信を主な機能として持っているプログラムが死滅を始める。
特定のネットワークベースで、最小限の通信を行い。
一つのパソコンの中に居座るプログラムが活発になり始める。
世界中で、感染パソコンの初期化が盛んに行われ始める。
OSに成り代わるような大げさなもの
ユーザーの日常使用に干渉してくるもの
ウイルス対策ソフト等に発見されるもの
こうしたプログラムが死滅しはじめる
最終的に、特定のパソコンに長期間居座り
目だった活動もせず、その環境と共生するタイプのものが
生き残る。
ここまで書いてみて、今のコンピューターウイルスの進化の過程と
なんら変わらないですね。
実際にこのようなプログラムが現れたら、
ターミネーターのような事になるかもしれませんし
何も起きないかもしれません。
なにぶんプログラムである以上、作者の思想が思いっきり入りますし
アルゴリズムに無い事は、機能を取り込んだとしても
限界があり、ベースとなる開発言語以外で作成されたものを
取り込むと簡単な物はさておき
ほぼ不可能な領域に入っていきます。
コンピューターの次の進化の可能性としては
ありうるかもしれませんし。
クラウドという共通のキーワードは見えてきた今では
こうした物が自由に動ける環境は
著しく制限されるかも知れません。
ただ、既存の生態系と同じような構図を取っているならば
いずれ、パソコンの上で、生物の進化を見ることが出来る日も
来て欲しいと思ってしまいます。
以上、駄文でした。